2月15日(火)KISデイリーレポート

サロン生皆様、お疲れ様です。
相場の振り返りにご活躍下さい。

日経平均は125円高と高寄りするもすぐにマイナス圏へ。27000円を挟んでもみ合う展開は昨日の続きを見ているようだ。ロシアのウクライナ侵攻リスクが依然と燻ぶる中、ドイツ高官の発言『ウクライナのNATO加盟は依然として高いハードルがある』でプーチン大統領の挙げたこぶしは収まるのかどうか。ロシアはウクライナを緩衝地帯としておきたい意向は強く、ウクライナのNATO接近が今回のトリガーとなっているだけに注目の発言だ。侵攻はいつなのか色々な憶測が飛んでいるが、分かっているのはプーチンとその側近だけだ。

 

10:18 エアトリ(6191)が決算を受けて3455円(+477)まで買われている。あと23円でS高!買い気配スタートから9:06に3165円で寄った後、売り物をこなし寄りから9%も上昇。オープンドア(3926)も同様の動きで2035円(+203円)、2043円まで買われる場面があった。昨日OLC(4661)も新高根を付けており、アフターコロナ関連の堅調さが目立つ。

10:27 今月推奨のクボタ(6326)が決算で下げている。売り気配スタートで9:12に2108円で寄った後、2075.5円まで売られ2107.5円(▲250.5円)で推移。連結営業利益のアナリストコンセンサス平均が2867億だったのに対し2500億の発表が売りを誘っている。10-12月期(4Q)の3か月を見ると連結最終利益は前年同期比▲9.5%。売上営業利益率は前年同期比9.1→6.3%へ悪化したことも嫌気されている。値上げ効果が物流コストを吸収するまで時間がかかるのが原因。22年12月期の純利益は前期比1%増の1780億円を見込む。売上高は12%増の2兆4500億円と過去最高となる見通し。米国では住宅着工の増加で小型トラクターや建設機械の販売が好調を維持する。競合の米ディアと比べ小型のトラクターや建機に強みを持つ。建設向けに加えて、新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要によって富裕層の庭園手入れ用などの用途でも売れているとのこと。決算を見てからの買いを推奨したが、2期連続最高益でもあり目先の売り物が止まったら絶好の買い場となろう。

11:30 前引け日経平均は27006.66円(▲72.93円)。何とか27000円はキープできたが予断は許さない。TOPIX100ではキリン、SMCが4%以上高く、リクルート、日本郵政、クボタ、MS&ADが4%以上安い。業種別ではゴム、小売り、倉庫、食料品、繊維が高く、銀行、空運、鉱業、保険、サービスが安い。東証1部の出来高は6億1555万株、売買代金は1兆4630億円。騰落銘柄数は値上がり1337銘柄、値下がり750銘柄、変わらず93銘柄。

12:33 後場寄りは売り先行。日経平均26953円(▲126円)。リクルートHDが一銘柄で日経平均を75円押し下げ。ロイター調査によるとECBは今年下半期に利上げに踏み切る見通しであると報じた。従来は2023年利上げがコンセンサスとなっていた。1月のユーロ圏CPIは5.1%と過去最高を記録したことが前倒しの要因となっている模様だ。

12:49 トレンダーズ(6069)が急伸。823円(+49円)で高値は849円まであった。14日に連結営業益を4億→5億2000万へ上方修正し減益予想から一転増益予想となったことが評価されている。Kis推奨時より下げていたが、1/27の687円を底に反転してきており、25D移動平均線も上向きに転じてきたことから再度推奨したい。1000円までの戻りはありそうだ。

全体相場が27000円大台近辺で軟調に推移するなか、総合商社株も目先利益確定の売りに押される展開となっているが、ここ最近は上昇トレンドを鮮明としている。三菱商事(8058)と三井物産(8031)は前日まで6連騰、住友商事(8053)は8連騰、丸紅(8002)は5連騰というように新値圏で強調展開を継続し、マーケットでも注目を集めていた。22/3月期の総合商社の業績は各社とも好調を極めており、大手各社いずれも期中に複数回の上方修正を行い、過去最高純益の大幅更新のオンパレードとなっている。前日のWTI原油先物価格は2.36ドル高の1バレル=95.46ドルと上昇を加速させており、2014/7月以来となる100ドル大台を目前に捉えている。原油価格の高騰は、企業のコスト高を招き業績面にネガティブに作用するほか、インフレ圧力をもたらすことでFRBをはじめ各国中銀の金融引き締め政策を促す背景ともなる。したがって株式市場でも警戒ムードが漂うが、その中で資源関連ビジネスを手掛ける総合商社は数少ない原油高を追い風とするセクターだ。

13:15 三菱UFJMS証券がバンナムHD(7832)の目標株価を11900円→12300円に引き上げている。。目標株価引き上げの理由として、(1)同証券予想EBITDA及び連結営業利益を上方修正(2)目標株価算出に使用する世界的なエンターテインメント企業大手4社の22年度ブルームバーグ予想平均EV/EBITDA倍率が11.7倍へ上昇している――の2点を挙げている。今後の株価は、短期的な収益トレンドではなく、(1)世界的な大人・オタク娯楽需要の拡大によるトイホビーを中心とする収益拡大の持続力(2)IPメタバースの構築による収益インパクトなど、中期収益トレンドを踏まえた業績反映局面を迎える――と想定。22/3月期から見込まれる高い営業利益成長力を踏まえれば、現状株価は依然割安と考えることから、「オーバーウエート」を継続するとしている。

「22/3月期以降の中期的な2ケタ営業利益成長」というシナリオに変化はなく、22/3月期から26/3月期の同証券連結営業利益予想を5期共に上方修正、主因として、世界的な大人・オタク向け娯楽需要の拡大からトイホビー利益予想を増額することを挙げている。
ANAホールディングス(9202)は15日、「空飛ぶ車」と呼ばれる電動式の垂直離着陸機を開発する米新興企業ジョビー・アビエーションと業務提携すると発表した。両社は日本における「空飛ぶタクシー」の運航事業展開に向けて検討する。ジョビーにはトヨタ自動車(7203)が出資しており、トヨタは乗降場所ま での地上送迎サービスを担う。

両社は今後、国内大都市圏を中心とした旅客輸送サービスの実現に向け、運航システムの開発やパイロットの訓練、航空管制や離着陸ポートといった地上インフラ整備などを共同で進める。「空飛ぶ車」は垂直に離着陸し、ヘリコプターやドローン、小型飛行機の要素を併せ持つ電動の機体(eVTOL=イーブイトール)。運用・メンテナンスのコストを抑えつつ、安全性・環境性・静粛性などに優れ、道路渋滞や過疎地の輸送など、さまざまな交通課題を解決できる新たな移動サービスとして注目されている。 ジョビーが開発しているのは、最高速度が時速約320キロ、最大航行距離が約270キロ・メートル(東京から名古屋間に相当)の5人乗りの空飛ぶ車。この機体を使えば、現在は自動車で1時間ほどかかっている大阪駅(大阪市)から関西国際空港(大阪府泉佐野市)までの所要時間を15分以内に短縮できるという。

ジョビーは2009年に設立し、米カリフォルニア州に本社を構える。トヨタは2018年に傘下のベンチャーキャピタルを通じてジョビーに資本参加し、20年には3億9400万ドル(発表当時の円換算は約430億円)を出資した。「トヨタ生産方式」のノウハウを提供し、設計・素材・電動化の技術開発に関わり、品質とコストを両立させる機体の量産化を推し進めている。

13:57 メルカリ(4385)の下げが止まらない。3545円(▲75円)で3515円まで売られる局面があった。時価総額も5791億と半減してなおPERは246倍。外人持ち株比率が49%もありこれが下げ止まらない限りマザーズ指数の下げ止まりは見えてこない。マザーズ指数は726.95(▲13.18)で1/28の最安値719.03に肉薄している。

14:10 日経平均が急落。26793円(▲285円)で26724円まで売られる局面があった。特に新たな売り材料はなく、ECBの利上げ前倒しが効いてるようだ。27000円をキープできないとみる売り方の攻勢か。

 

東証主要指数 2/15終値
日経平均 26865.19円 ▲214.40円 ▲0.79%
TOPIX   1914.70 ▲15.95 ▲0.83%
マザーズ  726.45 ▲13.68 ▲1.85%

後田 泰孝

後田 泰孝株式会社クロサイ 代表取締役

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