2月17日(木)KISデイリーレポート

昨日の日経平均終値と昨夜のCME225先物が27460円で同値で帰ってきた。過去のも何回かあったが、久しぶりに見た気がする。今日の相場はどっちつかずの相場展開だろうが大局は変わらないだろう。引き続きアフターコロナ、商社、非鉄等に注目していきたい。

 

9:50 オープンドア(3926)が2140円(+110円)、エアトリ(6191)が3575円(+60円)でしっかり。オープンドアは東証1部値上がり率の9位と健闘。T&Gニーズ(4331)も1385円(+83円)で6位に顔を出している。やはりアフターコロナの動きが堅調だ。

10:00 日経平均は寄りから軟調、27350円(▲110円)で推移。9:22には27320円まで売られる局面があった。アサヒG、日立、郵船が高く、リクルート、キーエンスが安い。値上がり上位業種は空運、海運、鉱業、卸売り、陸運。値下がり下位業種は輸送用機器、精密、情報通信、倉庫、サービスとなっている。33業種中、値上がりは8業種で売り物が目立つ。25D移動平均線は27417円。ここを明確にに抜いてこれれば強含む展開もあるだろうが材料が不足している。

10:05 野村証券が三井物産(8031)のレーティングをBUY→BUY 目標株価3150円→3650円、三菱商事(8058)をBUY→BUY 目標株価4210円→5240円へそれぞれ引き上げを発表している。商社株は全体にしっかり。

11:00 日経平均は10:47に27306円まで売られる場面もあったが、戻り歩調で11:04では27364円(▲95円)。日経平均採用銘柄では、値下がり率の上位に、リクルートHD(6098)、キーエンス(6861)、バンナム(7832)、NTTデータ(9631)、ジェイテクト(6473)がランクイン。値上がり率の上位に、日立(6501)、郵船(9101)、スクリン(7735)、三菱商(8058)、豊田通商(8015)が入っている。依然として方向感のない相場展開が続いている。
16日に厚生労働省の専門家会合後の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大について脇田隆字座長が「2月上旬にピークを越えた」などの見解を示したことが好感されており、空運、陸運、旅行関連がしっかり。日本社会でのオミクロン株の脅威は続くとみられているものの、マーケットは一歩先を読み込み経済活動の正常化を期待する動きがみられる。

11:26 オリエンタルランド(4661)が続伸、一時400円を超える上昇で22800円台まで上値を伸ばし、上場来高値更新となった。ここにきて新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大に頭打ち感がみられることから、東京株式市場ではまん延防止等重点措置の解除に向けた動きを先取りする形で、旅行や小売セクターなどリオープン(経済再開)関連に物色の矛先が向いている。そのなか、テーマパーク最大手である同社株はレジャー関連筆頭として上値を見込んだ投資資金の流入が続いている。現物で保有する個人投資家が多く信用買い残は枯れた状態にあり、直近の信用倍率は0.18倍と大幅に売り長。また、貸株調達に伴う空売りなども考慮すると買い戻し圧力は非常に強く、踏み上げ相場の様相をみせながら最高値圏を走る展開となっている。

11:30 前引け日経平均27395円(▲64円)日経平均は結局小反落。リクルートHD(6098)が1銘柄で約27円分押し下げ。値上がり寄与トップはファーストリテ(9983)となり1銘柄で日経平均を約16円押し上げた。同2位は東エレク(8035)となり、アドバンテスト(6857)、資生堂(4911)、豊田通商(8015)などがつづいた。引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり97銘柄、値下がり123銘柄、変わらず5銘柄となった。

13:09 マザーズ指数が厳しい局面になってきた。709.07p(▲25.61p)で1/28の719.03pを下回るところまで売られた。チャート上では底が抜けた感じで下げ止まるまで見てるしかない状態。4月からの市場再編に向けての外人売りに加え、このところの下げで個人の追証売りも加速している模様。コロナ騒ぎ直後の20/3/16の557.66pまで節らしい節はない。

13:15 ウクライナ東部の親ロシア勢力が政府軍から砲撃を受けたとの報道があり日経平均は急落。一時27080円(▲380円)まで売られる場面があった。依然として地政学リスクが高いことを裏付ける結果となった。ロシア軍は動いてない様子で安値を付けた直後から切り返しの動き。

14:29 アドバネクス(5998)がしっかり。1664円(+98円)まで買われている。四季報秋号の中から有望銘柄として1300円前後で紹介したが直後から軟調に推移、11/12には1001円まで売られたが、そこから大きく切り返し先月末より騰勢を強めている。第3Qの決算は悪かったものの通期据え置きで巻き返し期待が高まっている模様。

14:52 日経平均は27253円(▲206円)で週足ベースではまだ陽線をキープ。5D移動平均線(27269円)を割り込んで引けそう。25D移動平均線に蓋をされた格好で、あまりいい形ではない。改めて地政学リスクの高まりを感じた日であった。

 

東証指数終値 2/17
日経平均 27232.87円 ▲227.53円 ▲0.83%
TOPIX  1931.24 ▲15.39 ▲0.79%
マザーズ 710.17 ▲24.51 ▲3.34%

後田 泰孝

後田 泰孝株式会社クロサイ 代表取締役

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